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当院における肺がん治療について


所沢中央病院 呼吸器外科:喜多 秀文(きた ひでふみ) 

はじめに

所沢中央病院に呼吸器外科を開設して間もなく1年になります。
病院も新しくなり、所沢市内で診療されている先生方にも少しずつ当院での呼吸器診療が知られるようになってきたことがようやく実感できるようになってきました。
そこで今回、所沢中央病院の呼吸器外科と、呼吸器外科の主な対象疾患である肺がんについて紹介したいと思います。

呼吸器外科って何??

kangaeru.jpg外科の中でも消化器外科や心臓外科、乳腺外科などと異なり、

・呼吸器外科って何の病気を診てくれるの?
・どのような時に受診すればよいの?
・何の手術を専門にしているの?

など、あまり知られていない診療科の一つであるかと思います。 当科で対象となる主な疾患には肺がん、自然気胸、縦隔腫瘍などがあります。中でも肺がんは、多くの施設の呼吸器外科手術症例全体の約8割を占め、
「呼吸器外科=肺がん外科」
と言っても過言ではないかと考えます。


日本における肺がんの死亡率

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肺がんは今や、国内における死亡者数が年間7万人以上にまで増加し、悪性疾患の部位別臓器で最も多いことで広く知られるようになってきました。

少し話を詳しく進めますと、肺がんは「小細胞がん」と「非小細胞がん」の2つに大別されます。患者の8割は後者に該当し、早期であれば手術が標準治療となります。
右肺は上葉・中葉・下葉、左肺は上葉・下葉からなり、いずれかを失っても機能を維持できるため、根治手術ではがんのある肺葉ごと切除し、さらに周囲のリンパ節郭清も行います。進行が早く、転移しやすい小細胞がんは抗がん剤による化学療法が中心となります。

これらの診断に対しては、気管支鏡生検や手術中に短時間で診断する迅速病理診断によって診断を確定します。また、肺がんの場合、全身に転移していることも少なくはないため、MRIやFDG-PETなどの検査を施行して、的確に病状を把握して最善の治療方針を立てていきます。

当院における治療方針及び手術について

当院においても、気管支鏡検査やMRI検査は迅速に行うことができ、術中の迅速病理検査やFDG-PET検査についても近隣の施設と連携をとることでスムーズに検査を進めて迅速に治療方針を立てていくことが可能となっています。

肺がん患者の約3分の1を占める早期肺がんの手術術式について、近年、患者の負担を軽くするため、胸に開けた小さな穴に「胸腔(きょうくう)鏡」と呼ばれる細い(直径5mm程度)カメラを入れる手術が主流になりつつあります。当院においても、最新のハイビジョンモニターを搭載した胸腔鏡システムを完備しており、肺がん患者に対しても体内に入れたビデオカメラのモニターだけを見ながら手術を進める「胸腔鏡手術」を安全かつ根治的に行うことが可能となっています。

胸腔鏡手術は開胸手術よりも出血が少なく術後の痛みも軽いことから、患者の回復が早いというメリットがあり、術後は4、5日で退院が可能となります。 進行がんや小細胞肺がんに対しても、標準的な抗がん剤治療を積極的に行っております。

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胸腔鏡手術

また、当院につきましては、最近がん免疫治療薬として注目を集めているオプジーボによる治療が可能な、所沢市内ではかなり数少ない施設の一つでもあります。放射線療法につきましては、当院には設備がございませんが、放射線治療の適応がある患者に対しては、近隣の連携施設に迅速に紹介して治療を進めております。 健康診断やがん検診などで肺がんかもしれない、または肺がんと診断されてお悩みの方はどうぞお気軽にご相談ください。
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