肺がん検診 ならびに人間ドックに おける胸部レントゲン検査にて 「精密検査が必要」と判定された方へ
肺癌はどんな人がなりやすい?
肺がんは、50歳以降の男性に起こりやすい病気です。男性:女性=2.5:1とされています。 喫煙をしている人は、していない人に比べ約4倍肺がんにかかりやすくなると言われていて、若い頃からたくさん喫煙されていればいるほどその危険は増すことになります。 ご自身が喫煙していなくても、煙を吸い込む受動喫煙も肺がんのリスクになります。
現在喫煙されている方も、禁煙すればタバコを吸い続ける場合に比べて肺がんのリスクが減ると言われています。 喫煙以外にも、慢性閉塞性肺疾患(いわゆるタバコ肺で肺気腫やCOPDとも呼ばれます)やアスベストなどへの職業暴露、大気汚染なども肺がんの危険因子と言われています。
肺がんはどのように見つかる?
肺がんの多くは初期では無症状です。肺には痛覚がないので、肺の中にがんができても自覚症状が出にくいのです。 検診は無症状のうちに早期の病気を発見し、治療につなげることが大きな目的です。
胸部レントゲンで異常を指摘され医療機関を受診した結果、肺がんが見つかったとします。 それは病気が見つかったという意味では不幸なことですが、早めに受診をした結果、早期のうちに見つけられた、と考えることもできます。これはすなわち「不幸中の幸い」とも言えますね。
がんが進行すると気管支を刺激することで咳が出るようになったり、がんからの出血が痰に混じることで血痰を生じるようになったり、肋骨などに直接がんが浸潤して痛みを生じたりします。 残念ながらこのような症状が出てから発見される肺がんはすでに進行していて、根治(病気を完全に治すこと)は難しくなります。
レントゲン異常を指摘された。 どうすればいい?
検診の胸部レントゲンで異常が指摘されたら、早めに医療機関を受診しましょう。 この場合は肺癌の専門医のいる医療機関を受診するのがよいでしょう。
所沢中央病院では所沢市肺がん検診委員会・委員でもあり呼吸器外科専門医(所沢市内では5名しかいません)でもある喜多秀文医師と恩田貴人医師が責任を持って初診からご対応させていただきます。 胸部レントゲン異常で受診された場合、指摘された異常陰影をより詳しく調べるために、まずは胸部CTを撮影します。
CT検査のメリットは?
数ミリレベルの小さな病変も発見できる場合があります。
病変の広がりを立体的に把握することができます。
短時間で広範囲の検査が可能です。
肺癌かも?精密検査は?
ここまでのステップで専門医が肺がんの可能性ありと判断した場合、さらなる検査を追加し病期(ステージ)診断に進みます。 採血にて全身状態のチェック(貧血の有無、肝・腎機能異常の有無など)に加え腫瘍マーカーを調べます。また、遠隔転移(肺以外の臓器への転移)のチェックのため頭部MRI検査やPET-CT検査等を行います。がんが一部にとどまっている場合は手術で病巣を切除することで、根治を目指します。
ではここで、当科の具体的な例を見てみましょう。 患者さんは73歳女性です。肺がん検診レントゲンで「精密検査が必要」と指摘され当院・呼吸器外科外来を受診されました。その時のレントゲンです。
左肺の真ん中の辺り(中肺野といいます)に楕円形の小さな影を認めました。 ここで胸部CTを撮影すると・・・
上下に分かれている左肺の下(下葉といいます)に約2cmの円形の影(結節影といいます)が見つかりました。この時点で我々は肺がんを疑い、PET-CTを撮影しました。
胸部CTで認めた影が赤く染まっています。これはがんの可能性が極めて高いということを意味します。 幸いにも早期に発見されたため他の臓器に転移はなく、根治的手術(左下葉切除)が行われました。 結果はステージⅠA2期の早期肺がん(腺がん)でした。手術から5年が経過しましたが、がんの再発なく今でもお元気に我々の外来に定期通院してくださっています。
最後に
肺がんは早期発見・早期治療が一番大切です。 そして、肺がん専門医のいる医療機関を受診することが大切です。 当院では初診から呼吸器外科専門医が対応し、診断から治療まで迅速かつ丁寧に責任を持ってサポートさせていただきます。 胸部レントゲン検査にて「精密検査が必要」と判定された場合は是非ご相談ください。 最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。