
当院では、2025年5月に最新の64列マルチスライスCTを導入しました。CT(Computed Tomography)装置はX線を用いて体の断面を撮影する検査機器で、頭頚部、胸部、腹部、四肢など全身の検査に対応しています。特に、胸部では大動脈や気管支、肺、腹部では肝臓や腎臓などの病変の描出に優れています。当院では、全身領域の検査を実施しており、高度な画像処理により任意の断面や立体的な3D画像を作成することが可能です。そのため、病変の診断だけでなく、手術計画や治療方針の決定にも役立っています。

GEヘルスケア社製 Revolution Maxima の特徴
当院の64列マルチスライスCTは、天井に設置されたAIカメラにより、患者さま一人ひとりに最適なポジショニングを自動で計画し、最も効果的なCT検査を実現します。また、最新のフルデジタル検出器と逐次近似再構成(ASiR-V)を搭載しており、従来のCTと比べて被ばく線量を大幅に低減することが可能です。さらに、目の水晶体など放射線の影響を受けやすい臓器には、正面方向からの直接被ばくを40%軽減するODM(Organ Dose Modulation)機能を備え、安全性にも配慮しています。加えて、従来CTでは体内金属によるアーチファクト(画像の乱れ)が診断の妨げになることがありましたが、SMART MAR(金属アーチファクト低減)機能により、インプラントやクリップ、プレートなどの周囲でもアーチファクトを低減し、より診断能の高い画像を提供できるようになりました。
